2018年4月27日
本日最初の仕事は、住宅資金つなぎ融資契約の立会いでした。
以前のブログにも書きましたが、私はFP及び貸金業務初任者の仕事もしております。
毎月更新されるローン金利を調べ、ローンシミュレーションや申込書等を作成する業務です。
では、「つなぎ融資」とは、どんな融資なのでしょうか?
住宅ローンは、建物完成後の引渡し時に融資されます。
例えば、4月10日に引渡しを受ける場合は、4月10日に融資実行される。(当然、金利は4月金利となります)
マンションや建売住宅ならば「売買契約」を済ませてからすぐの引渡しとなるので、住宅ローンのみ利用すれば簡単に購入できます。
しかし、注文住宅の場合は「請負契約」をしてから住宅の完了引渡しまで、通常4~5ヶ月かかります。
請負契約の場合は、設計・検査費用や大工・建材等仕入費用として、着工金・中間金・完成金という具合に2~3回に分割して支払うよう契約書に記載されるので、その支払いをどのようにするのか考えなくてはなりません。
自己資金で対応するのも高額すぎて無理でしょう。
そこで、住宅完成(住宅ローン融資)までに必要な資金を別の融資で対応するために誕生したのが「つなぎ融資」という商品なのです。
つなぎ融資は住宅ローンではないので金利も違いますし、銀行によっては担保をとるところもあります。(住宅ローン金利よりも若干高めです)
このため、つなぎ融資を利用することにより、手数料・利息・抵当権設定などの諸費用が増えるということも頭に入れておきましょう。
夢のマイホームを持つときに、間取りや住宅設備等のハード面ばかりに目が行きがちですが、それ以上に大切な「お金」ともしっかり対峙しなければなりません。
2018年4月18日
新年度、1発目のセミナーは「エンディングノート」でした。
「終活勉強会」に初参加された方ばかりでしたので、内容について感想を聞くと、
「絶対に知っておくべき内容ですよ!」
「知らずに年をとるのは怖い。友人にもすすめます!」
「また違う内容の終活を聞きたい!」
など、改めて終活の重要性を確認できる回答ばかりいただきました。
聞きたいけど、どこに行けばよいのか分からない人も多いそうなので、告知にも力を入れていこうと思います。
さて、先日、こんなご相談を受けました。(内容一部変更しています)
「母が亡くなり相続人は長女の私と長男である弟の2人です。遺産は300万円の預金だけ。しかし、3年前まで母が所有していた土地(評価3000万円)は、弟が生前贈与を受けている。預金を半分に分けるのは不平等だ。何か良い方法はありませんか?」
長男だけ母親から多くの財産をもらっておきながら、法定相続分(2分の1)の150万円まで取られるのは納得がいかない訳です。
そこで、2つの方法をお伝えしました。
1つめは、「特別受益(相続関係Q12参照下さい)の持戻し」をおこなう。
特別受益の持戻しをして相続分を計算すると、生前贈与を受けていた長男は何ももらえず、預金300万円すべてを長女が相続できます。
2つ目は、「遺留分減殺請求権(遺言関係Q13参照下さい)」を行使する。
母親の財産から土地を長男だけに贈与すると、母親の財産の大半が消失し長女がもらえるはずの財産(遺産)は非常に少なくなる(損害を与える)ということを母親や長男が知っていたとすれば、長女から長男に遺留分の請求ができます。
金額にすれば約750万円の請求です。
ただし、クリアしなければならないハードルがある。
それは、長女に損害を与えることを知ってなした贈与であることを証明しなければならいということ。
今回の事案は、このハードルをクリアすることができそうなので、遺留分減殺請求することになりました。
しかし、弟としては遺留分を簡単に認めないでしょうから、調停又は審判を見越して弁護士へバトンタッチすることに。
姉弟間の確執は深まるでしょうが、平等に遺産分割を求めるからには仕方の無い方法です。